11/4 首都のフットボール展

ベルリン3日目。

 

午前中、アレクサンダー広場あたりを買い物がてらブラブラし、お昼を食べてから天気も良いので、赤の市庁舎などを眺めながらのんびりと歩いてエフライム宮殿へと向かう。

今回の旅の目的の一つ、Hauptstadt-fussball(首都のフットボール)展へとやってきた。入口で入場券を買い、さっそく展示コーナーへ。

吹き抜けになっているらせん階段には、バナーが飾ってあった。

階段を上がった最初のフロアーは、入り口がヘルタのゴール裏のパネルで装飾され、スタジアムの雰囲気を醸し出しており、気分が高まる。(中にはチーム賛歌を口ずさむ人も)

まず、展示はイギリスからドイツ、ベルリンへフットボールが伝播し社会へ広まっていく創成期からスタートする。ヘルタは1892年に創立されているが、それ以前に創設されたクラブの話や当時プロイセンが愛国主義だったなど時代背景も説明され、渡独前に「コッホ先生と僕らの革命」を見てきたりしたので、理解が進む。奥には、ベルリンに存在する(した)様々なスタジアムについての展示があり、特にPlumpeは跡地を散策したこともあって、興味深く説明を読む。

最初の階の最後は、フットボールが大衆へと広まり、ヘルタがドイツ選手権優勝を果たした1930年ころのことやハンネ・ゾベック氏について。映像資料などで楽しみながらゆっくり展示を見る。次いで、ナチスが掌握していた時代へと進む。ここでは、1936年のベルリンオリンピックはもちろんのこと、ユダヤ系のクラブ、ヘルタのチームドクターだったヘルマン・ホルヴィッツ氏についてなど、負の歴史。やや重いテーマだが、じっくりと目を通す。

階段を上がり次のフロアーへ。戦後は、ベルリンが東西に分断した時代になるが、ウニオンやBFCディナモなど東側のクラブと絡めながら、また、ブンデスリーガのスタートや一大スキャンダル(買収スキャンダル)などを経て成績の浮き沈みの激しいヘルタの歴史もあわせて展示されていた。

同じ階の反対側のフロアーは、70年代からベルリンの壁の崩壊、現在へと至るまで。Zoo駅の近くにかつて存在し、ヘルタのサポーターが集ったというクナイペ“Holst am Zoo”をデザインしたカウンターも。ヘルタの比較的最新の試合のビデオやマルセリーニョのユニフォームなども飾ってあった。

最後の階は、フットボールの未来がテーマ。今後考えられ得るフットボール界の動き(「試合時間をプレーイングタイム30分制にする」)などを来館者がどう考えるか回答し、回答のトレンドと比較できる。奥には、映像コーナーがあり、ヘルタやベルリンのフットボールにまつわる過去の映像が流されていたので、椅子に座って一通り見ていた。中には、香港代表とベルリン市選抜による親善試合の動画もあった。

フットボール展は、時代ごとに整理され、ヘルタを中心に様々な他のクラブのことや、その時代の社会背景などを交えた展示になっており、どれも興味深く見て回ることができた。また、より深く知りたいと思う事柄もあって、本当に来て良かった。

ホルヴィッツ氏については、ヘルタショップで氏の足跡をまとめた本を買ってきたので、読んでいこうと思う。

Hertha公式ニュース